戦後の復興の中、「生きるための、働けるだけの賃金を求める」生活防衛の闘いのなかから1947年4月1日、「人生は永遠なり、全印刷局労働組合も永遠なり」をスローガンに、東洋大学講堂において「全印刷局労働組合」を結成し、2017年4月に70年を迎えました。
全印刷の闘いの歴史は、生活防衛の闘いから、反合理化、いのちと権利、反戦・平和、そして行政改革の闘いの歴史でもありました。
私たちの闘いは、組合員の「統一と団結」をもって「自らの要求は、自らの行動で勝ち取る」ことで闘い抜いてきました。そして、これらの闘いは、現在の私たちの運動に脈々と受け継がれています。
国立印刷局の製造する製品は、日本銀行券、官報、パスポート、郵券など、その多くは自らが市場を喚起して利益を上げる製品とは異なり、公共上の見地から機密性と正確性が求められ、かつ国民の皆様からの信用・信頼を損なうことが絶対にあってはならないものでなければならないと考えています。
20有余年にわたった「行政改革」の闘いは、2003年に独立行政法人へ移行、2015年には行政執行法人へと印刷局の経営形態の枠組が変更され、安定したものづくりに専念できる環境が整ったと言えます。そして、いま「未来に向かって自ら切り拓く運動」をすすめ「組合員とともに歩む運動」に取り組んでいます。
そして、組合員との対話活動の活性化、世話役活動の充実を図り組合員の身近な問題から仕事での悩みを解決させて、組合員と組合役員との“絆”を強く結びつけ、「組合があって良かった」と実感できる組織をつくっていきたいと思います。
そして、職場で働く組合員が高いモラルとモチベーションを持って、活き活きとした仕事ができる職場環境をつくっていきたいと思います。
労働組合が社会的な役割を果たす運動も重要です。あらゆる分野でグローバル化が進展するなかで、格差・貧困の拡大、地球規模での環境・エネルギーの問題等の深刻さが高まっています。こうした問題について、働く仲間の皆さんと連携し、運動を展開していきたいと思います。
全印刷は、これからも働く仲間とともに団結して、人々が平和で安心して暮らせる社会の実現に向けて運動をすすめていく決意です。
2017年9月
全印刷局労働組合 中央執行委員長